猫と精油の距離感

エッセンシャルオイルは猫にとって危ないもの?

今回は、よく私のインスタでもご質問をいただく猫と精油の距離感について書いてみたいと思います。

「猫にとってエッセンシャルオイルは危険だ!」というインターネットの記事を目にするわりには、「SHIGETAってブランドの、エッセンシャルオイルを作っている人んちでは、普通に猫と暮らしているぞ?」ということで、「どうされていますか??」とよく聞かれます。

一言でいうと、実はどうもしていないのですが、それは、猫は自分にとって毒なものとの距離感を私たち人間よりもよく理解しているという事実と、

いくら私たちに有益だからといって、猫の毛や肌にはつけないこと。

この二点を踏まえることがまずとても重要です。

長年私自身も数匹の猫と暮らしてきて、それぞれの猫が精油との関わり合い方が全く違うこともあり、どのように定義付けて良いかが難しく、フランスの大学で動物のアロマテラピーを学んだ際に、獣医の先生に猫とアロマについて聞いてみました。

主にフランスでは、馬、犬の治療に使われていますが、そもそも猫の皮膚は精油をつけられないくらい敏感ですので、猫の体には一切使いません。

また、「精油を使う同じ空間で暮らす」ことに関しては、猫は自分に合わないと判断した時点で、その場を離れます。(確かにその通り!)

その時に部屋を出たがったら、閉じ込めずに部屋から出してあげること。

精油の成分の中には毒性があり、私たちのように健康な人間は解毒する力がありますが、それでも使う量に留意が必要だったり、特定の病気だとある種の精油が使えないことがあるように、猫が精油の香りを嗅いだり、舐めたりすることで、どのくらい解毒力があるのか、というのは、私たち人間に個人差があるように、猫も同じで差異があると思います。

私が中学生の頃から暮らしていたチーは、私が大人になって精油を使うようになってから、オイルが大好きで私が体につけたオイルをよく舐めにきました。

私がSHIGETAを立ち上げてからは、母がモイスチャーローズオイル(当時はプリンセスローズオイルという名前だった)とか、イノセントピュリティーを使うと毎晩のようにぺろぺろ肌を舐めてしまうくらいだったのですが、20歳近くまで生きたので、よほど健康な猫だったと思います。

パリで一番最初に暮らし始めたマイク(ベティの兄)は、精油が大の苦手で、もうボトルを見ただけで眉間にシワよをせて、いつもスーッとどこかへ行っていました。

彼は病気になって6歳でなくなったので、体内の解毒力がそもそもあまり無くて、精油の解毒も苦手なために近寄らなかったのではないかと思います。

そして、今も一緒に暮らしているベティー(14歳)は私が精油を使うとき、嫌いなら出て行く、気にならなければいる。といった感じです。

自分が精油を使ってリラックスしたから、大切な猫にもぜひリラックスさせてあげたいー!と思ってしまいがちですが、猫にわざわざ精油を使う必要はありません。

でもみなさんが日常的に使うオイルに関しては、猫の表情や行動をよく観察することがとても大切だと思います。また病気がちな猫ちゃんだったら、それよりもさらに行動を気にかけて観察してあげましょう。

動物の本能は私たちの思考よりもずっと精度が高く、賢いですから、まず猫に聞いてみましょう!

CHICO SHIGETA